謎のアニメ感想家(笑)、翼の騎士トーノZEROのアニメ感想行ってみよう!
昨日のBLOOD+の感想。
サブタイトル §
第5話「暗い森の向こうへ」
あらすじ §
ジョージはヤンバルに連れて行かれたことが分かります。
カイは自分も連れて行けと言いますが、デヴィッドは足手まといだと言います。
カイはそれが納得できず、デヴィッドは腕力でカイを叩きのめして納得させます。
小夜達はジョージを救いにヤンバルに向かいます。
感想 §
あああああ、これだ!
この作品で繰り返されるのが、大好きな女の子(小夜)の前で、男らしい気持ちを徹底的に踏みにじられる男の子(カイ)というモチーフですね。
ここまで繰り返されると、確信犯というしかないでしょう。
しかし、これが素晴らしい!
けして「どこかにありのままのキミを肯定してくれる誰かがいるよ。さあ、一緒に自分探しの旅に出よう」などと甘いことは、誰も言いません。カイに突きつけられるのは、徹底的に繰り返し打ちのめされる状況だけです。彼が何者かになろうとするなら、自分にはろくな努力をせずとも何かができるはずだという根拠のない子供っぽい思い込みを捨てる必要があります。
これは、ごく当たり前の成長の儀式です。誰でも、子供が大人になる時に経験することです。それを経験せずに身体だけ大きくなっても、それは大人とは言えません。
そして、今の世の中、そのような身体だけが大きな子供はいくらでもいるわけです。
そのような存在は、社会のためにならないばかりか、本人にも不幸をもたらします。
それゆえに、そういう子供になってしまわないために、いったい何が必要なのかをアニメが提示することは価値があるでしょう。
しかし、そのような描写を描くことを避けることが多かったのが最近のアニメ、特にオタク向けのアニメということができると思います。子供っぽい万能感を打ち砕く描写よりも、それを肯定してしまう描写の方が多いということですね。
だからこそ、高い健全性と、未来への希望をまっすぐに感じさせるという意味で、この繰り返されるモチーフはとても好ましいですね。
今回の一言 §
つまり、真の主人公はカイということです。しかし、それだけではエンターテイメントにならないので、小夜やハジがいると思えばおそらくは作品構造の一面の理解としては外していないと思います。根拠はないですが (笑。